自分が成長するためにどのような目標を設定するべきか、と考えていましたが、なかなかうまく考えられず悩んでいました。そういったときに、また『嫌われる勇気』という本の最後の方を読んでみたところ、いいことが書いてありました。それをもとに、また自分の分身であるA君とB君に会話してもらい、頭の中を整理したいと思います。
A君 「いつも浮かない顔してるね。」
B君 「自分に自信が持てないんだよ。今のままだとだめだから、自分を変えたいんだけど、変えるにはどのように変わりたいのか目標を決めなきゃいけない。だけど目標が決められないんだよ。」
A君 「目標ってさ、何の目標のことよ。」
B君 「言ってる自分にもよく分かってないんだけど、とりあえず恥ずかしくない人間になるには、ってことかなあ。」
A君 「なに、自分が恥ずかしいわけ?」
B君 「まあね。例えば見た目にもイマイチだし、頭の回転もイマイチだし、体力はなくて根性もないし、のろまだし、人付き合いが苦手だし、本当情けないんだよ。」
A君 「分かってるなら直せるところから直せるように努力するしかないんじゃん?」
B君 「それはそう思うよ。今までだって、自分なりに工夫と努力はしてきたよ。見た目なら、さっぱり小綺麗な服を着たり、頭の回転がとろいなら話し上手よりも聞き上手になろうとしたり、体力については体操の日課を取り入れたり、根性についてはどんなことがあっても期限内にノルマはこなすようにしているし、のろまについてはできるだけぼんやりしないでやるべきことをノートに書き出してさっさとやろうとしているし、人付き合いについては、できるだけ堂々と視線を上に向けて歩くようにしているし。。。」
A君 「そりゃ結構すごいんじゃないの?」
B君 「でも自分の周りからはダメ扱いされているんだよ。」
A君 「そんなに努力しているのに?となると人から理解されにくいって訳かな?」
B君 「まあそうだけど、まだまだ自分の工夫と努力が足りないんだろうとも思ってる。」
A君 「もう少し工夫と努力を積めば良くなる自信はあるのか?」
B君 「いやぁ。。。周りの人たちは自分ほど工夫も努力もしてないんじゃないかって、自分の心の底では思っている。なのに何で自分は評価されないのかって思ってる。そう思ってしまうから自分は謙虚さが足りなくて人から嫌われるんだろうなって思ってる。」
A君 「すごいね。そこまで分かってるのにね。」
B君 「分かってるのに何でダメなんだろう?もう疲れた。」
A君 「たぶんね、自分は特別って意識が強すぎるんじゃないのかなあ。いい意味でも悪い意味でも。特にスタート時点で人より劣っていたという意識、目標設定で人の上に立ってやろうという意識、これらにとらわれすぎてるんだよ。さっきね、『嫌われる勇気』の終わりの方を読んだらそんなことが書いてあったからそう思ったんだけど。」
B君 「どれどれ、ちょっと読ませて。。。」
(当該箇所を読む)
B君 「なるほど、過去にも未来にもとらわれず今を真剣に生きることが大切、みたいに書いてある。そしてそして「他者に貢献するのだ」という希望の星を見失わなければ何をしてもいいと書いてある。
A君 「人生はシンプルなんだってね。工夫と努力は大切だけど、未来のためにするんじゃなくて、いま、ここを真剣に生きる術として工夫と努力をすればいいんだよ。「いま」「ここ」「他者貢献」というポイントに集中すれば、見えなかった周りの世界が見えてくるんじゃないのかなあ。」
B君 「そっか。未来への目標にこだわると、もし達成できなかったときの未来への漠然とした不安となり、自分を苦しめて周りを見る余裕を奪っていたんだ。どうしたらいいのか分かった気がする。」
A君 「じゃあ、いま、ここから変われそう?」
B君 「いま」「ここ」から変わるしかないでしょ!」
(しばらく後に)
B君 「でもさあ、自分って結構慎重派で、危機管理意識が周りよりも強いと思っていて、それは自分の長所だと思ってるんだよね。そう心の中で思ってるから周りに嫌われるのかもしれないけど」
A君 「それで?」
B君 「だから周りが明るくしているときに自分は明るくなれないことも結構あるわけ」
A君 「それで?」
B君 「未来への漠然とした不安と危機管理意識からくる不安と、ここをうまく区別できないんだよ。」
A君 「自己にとって害となる不安、他者にとって害となる不安、不安のレベル、でもって考えるのがいいんじゃないかなあ。例えば、自己にとって害となり他者にとっては害とならず、その害の可能性や大きさは大したこと無い、というレベルの不安なら、周りに対してあまり気にした様子を見せない方が好かれるかも。不安なら『不安』って周りを信頼してすっと言えちゃうのが本当は一番いいのかもしれないけど、なかなかそうはできないからね。」
B君 「うん、そう。まあ、結構ビビり屋だから、不安があるとおどおどしてしまう。そういうときの態度で周りから低く評価されてしまっている。」
A君 「でもさ、たぶんそれは別の側面から見りゃ長所だよ。それにそのときに意気地なし、と思われても、常にその評価がそれで固定するわけじゃないと思うよ。」
B君 「言われてみりゃそうだな。いつも意気地なし扱いされているわけじゃない。よし、上向くぞ。」
こんな感じでなんとか前向きな気持ちになれました。できるだけ「いま」「ここ」「他者貢献」を意識して真剣に、しかし深刻にはならずに、生きていきたいと思います。